複合機コスト削減の方法|相場より高いまま使い続けてしまう理由と見直しの手順

複合機コストは、見直しによって10〜30%程度削減できる余地があります。

「複合機のコストは高い気がするが、妥当なのか分からない」
この悩みは、多くの企業に共通しています。

複合機(コピー機)のコストは、価格の仕組みが見えにくく、一度契約すると見直しづらい構造になっています。
その結果、相場より高いまま長期間使い続けているケースも少なくありません。

本記事では、複合機コストが高止まりする構造を整理したうえで、「トータルコスト」と「契約条件」で判断するという考え方を軸に、複合機コスト削減の具体的な方法と判断基準を解説します。

複合機コストの構造とは

複合機コストは、本体価格(購入またはリース)と、印刷枚数に応じて課金されるカウンター料金で構成されます。

なかでもカウンター料金は従量課金で、印刷を続ける限り発生し続けます。
例えば、日々の数十枚の印刷でも、年間で見ると数万〜数十万枚に積み上がり、結果として本体価格以上のコストになるケースもあります。

こうした「小さな利用の積み重ねが長期で大きなコストになる」点が、複合機コストの特徴です。

複合機コストの相場

複合機コストは契約条件や利用状況によって大きく変動しますが、一般的には以下のような水準が一つの目安とされています。

  • ・モノクロ印刷:1〜3円/枚
  • ・カラー印刷:10〜20円/枚

また、本体についてはリース契約の場合、月額数千円〜数万円程度のケースが多く見られます。

※上記は一般的な市場傾向をもとにした目安であり、機種や契約条件によって異なります。

現在の単価がこの水準を上回っている場合は、見直し余地がある可能性があります。

複合機コストが高止まりする理由

メーカーと代理店の二層構造で価格が見えにくい

複合機業界は、メーカーと販売代理店による二層構造になっています。

実際の契約は代理店と行うため、価格の内訳やマージンの実態が見えにくくなります。
その結果、「提示された価格が適正なのか」を判断しづらい状態になりがちです。

複合機コストの内訳(本体費用・保守費用・カウンター料金)

価格の基準がメーカー側で決まりやすい

本体価格やカウンター料金の基準は、メーカー側で設定されています。

発注者側はその枠の中でしか比較や交渉ができず、大幅な値下げは難しいのが実情です。
結果として、価格交渉だけではコストが下がりにくくなります。

カラー印刷や不要な印刷の習慣化でカウンター料金が積み上がる

カウンター料金は印刷枚数に応じて課金されるため、利用が続く限りコストが発生します。

例えばカラー印刷の利用が多い場合や、不要な印刷が習慣化している場合、気づかないうちにコストが膨らんでいきます。
日々の小さな積み重ねが、長期では大きな差になるポイントです。

契約が機種に紐づいており見直しが難しい

カウンター料金は機種ごとに設定されており、契約も機種単位で結ばれます。

そのため、単価だけを変更することは難しく、見直しには機種の入れ替えが前提になるケースがほとんどです。
この仕組みが、見直しのハードルを上げています。

なぜ従来の見直しでは複合機コストが下がらないのか

複合機コストは、単価交渉だけでは大きく下がりにくい構造があります。

よくあるケースとして、現在の契約条件を前提に一部の価格だけを見直そうとすることがありますが、
機種や契約条件に紐づいた価格体系では、部分的な調整では十分な効果が出ないことが多く見られます。

また、1社のみの見積で判断している場合、価格の妥当性そのものが判断できていない可能性もあります。

こうした背景から、「今の契約を前提に安くする」のではなく、「契約全体を見直す」という視点が重要になります。

複合機コスト削減の考え方

複合機コストは、「トータルコスト」と「契約条件」で判断するのが基本です。

削減は「機種入れ替え前提」で考える

複合機コストは、機種変更とセットで見直すことで初めて最適化できます。

カウンター単価や契約条件は機種に紐づいているため、「今の機種のまま安くする」のではなく、「条件ごと見直す」という視点が重要です。

判断基準は「削減額>違約金」

リース契約中の場合、途中解約には違約金が発生することがあります。

そのため、削減を実行するかどうかは

  • ・削減できるカウンター料金
  • ・違約金

を比較し、トータルでプラスになるかで判断します。

価格の妥当性は相見積でしか分からない

複合機の価格は非公開性が高く、1社の見積だけでは適正かどうか判断できません。

複数の代理店から見積を取得し、条件を並べて比較することで、初めて相場感が見えてきます。

具体的な削減方法

複数代理店から相見積を取得する

メーカー系と独立系の代理店を組み合わせて見積を取得します。

1社のみの場合は比較にならないため、最低2社以上は取得することが重要です。
価格や条件の差が見えやすくなります。

同一条件で見積を依頼する

比較の精度を高めるには、条件を揃えることが前提になります。

本体台数、印刷枚数、必要機能、保守条件を統一したうえで、本体価格・カウンター単価・保守範囲を分けて提示してもらいます。

トータルコスト(複数年)で比較する

複合機は長期利用が前提のため、単年での比較ではなく、複数年の総コストで判断します。

削減余地の大きいポイントを優先する

特に以下の要素はコストへの影響が大きいため、優先的に見直します。

  • ・カウンター単価
  • ・契約条件
  • ・機種スペック

削減効果の目安

実務上は、以下のような削減余地が見込めます。

  • ・カウンター単価の見直し:10〜20%
  • ・機種最適化:5〜15%
  • ・契約条件の見直し:5〜10%

複数施策を組み合わせることで、20%以上の削減につながる場合もあります。

複合機コスト削減の具体的手順

STEP1:要件整理

まずは現在の複合機の利用状況を整理します。

具体的には以下の観点で確認します。

  • ・月間の印刷枚数(モノクロ/カラー)
  • ・利用している部門・人数
  • ・実際に使っている機能(FAX、スキャンなど)

この段階では、「本当に必要なスペック」と「過剰な機能」を切り分けることが重要です。
要件が曖昧なままだと、その後の見積や比較の前提が揃わず、判断が難しくなります。

STEP2:見積依頼先の選定

既存の代理店に加え、複数の代理店を選定します。

選定の際は以下の組み合わせが有効です。

  • ・メーカー系代理店
  • ・独立系代理店

一般的には2〜3社程度に依頼することで、価格や条件の幅が見えやすくなります。
選択肢を広げることで、その後の交渉余地も生まれます。

STEP3:見積取得

条件を揃えたうえで見積を取得します。

特に以下の項目が分かれて提示されているかを確認します。

  • ・本体価格(またはリース料)
  • ・カウンター単価(モノクロ/カラー)
  • ・保守内容(消耗品・対応範囲)

これらが一体になっている場合は、内訳を分けて提示してもらうことが重要です。
コスト構造を把握できる状態にしておくことで、比較の精度が高まります。

STEP4:比較と評価

見積は単純な金額比較ではなく、「構造」で比較します。

具体的には以下の観点で整理します。

  • ・複数年でのトータルコスト
  • ・カウンター単価の水準
  • ・契約条件(期間・違約金など)
  • ・保守範囲や対応内容

「なぜこの価格になるのか」を説明できる状態にしておくことで、合理的な判断が可能になります。

STEP5:最終判断と交渉

候補を絞ったうえで、条件の調整を行います。

他社見積をもとに交渉することで、単価や契約条件の改善が見込めます。
一方で、価格だけで判断するのではなく、以下の点も含めて総合的に判断することが重要です。

  • ・保守体制や対応スピード
  • ・トラブル時のサポート品質

コストと運用のバランスを見ながら、最適な条件を選定します。

注意点

リース契約の違約金

見直し前に契約内容を確認し、削減効果と比較する必要があります。

短期視点で判断しない

必ず複数年のトータルコストで判断することが重要です。

まとめ

複合機コストは、価格構造の分かりにくさと契約の固定化によって、高止まりしやすいコストです。

削減のポイントは、トータルコストと契約条件を軸に、契約全体を見直すことにあります。

まずは、自社の利用状況と契約条件を整理し、相見積を取得するところから始めてみてください。

複合機コストの見直しを効率的に進めるには

ここまで見てきたように、複合機コストの削減は「構造を理解し、適切に比較する」ことで実現できます。
一方で、契約条件の整理や見積比較、社内調整など、実務としては一定の手間がかかるのも事実です。

特に、相見積の取得や条件の整理に慣れていない場合、そのまま進めてしまうこともあります。

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