炭素会計 Q&A
炭素会計について、セミナー等でたくさんのご質問をいただき、多くの方が対応に悩んでいることを日々感じています。
ご質問には共通の内容も多く、Q&Aとしてまとめることでお役に立てるのではないかと思い、公開させていただくことにいたしました。
できるだけ根拠情報も示し、正確な情報をお伝えするように心がけておりますが、解釈が曖昧な部分もあり、内容について保証するものではありません。
不正確な部分がありましたら修正いたしますので、お気づきの点がありましたらお知らせください。
目次
- 1 算定全般に関する質問
- 2 スコープ1の算定に関する質問
- 3 スコープ2の算定に関する質問
- 4 スコープ3の算定に関する質問
- 4.1 「カテゴリ1:購入した製品・サービス」の算定に関する質問
- 4.2 「カテゴリ2:資本財」の算定に関する質問
- 4.3 「カテゴリ3:スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動」の算定に関する質問
- 4.4 「カテゴリ4:輸送・配送(上流)」「カテゴリ9:輸送・配送(下流)」の算定に関する質問
- 4.5 「カテゴリ5:事業からでる廃棄物」の算定に関する質問
- 4.6 「カテゴリ6:従業員の出張」の算定に関する質問
- 4.7 「カテゴリ7:従業員の通勤」の算定に関する質問
- 4.8 「カテゴリ8:リース資産(上流)」の算定に関する質問
- 4.9 「カテゴリ10:販売した製品の加工」の算定に関する質問
- 4.10 「カテゴリ11:販売した製品の利用」の算定に関する質問
- 4.11 「カテゴリ12:販売した製品の廃棄」の算定に関する質問
- 4.12 「カテゴリ13:リース資産(下流)」の算定に関する質問
- 4.13 「カテゴリ14:フランチャイズ」の算定に関する質問
- 4.14 「カテゴリ15:投資」の算定に関する質問
算定全般に関する質問
Q.算定範囲をどこまでとするか「出資比率基準」と「支配力基準」の違いはなんでしょうか。
A.「出資比率基準」は対象の事業からの排出量を出資比率(株式の持ち分比率)に応じて算定する方法です。出資先の排出量が1.000 tCO2で出資比率が70%の場合は、700 tCO2となります。出資比率基準の場合はスコープ1,2として算定し、スコープ3のカテゴリ15「投資」には含めません。
「支配力基準」は、支配力を持つ事業の排出量の100%をスコープ1に含める方法です。出資比率が高くても支配力を持っていない場合は算定しません。
支配力基準にはさらに「財務支配力(当該事業者の財務方針および経営方針を決定する力を持つ)」と「経営支配力(当該事業者に対して自らの経営方針を導入して実施する完全な権限を持つ)」に分けられます。
「支配力基準」の「財務支配力基準」を採用し、連結決算の対象までを算定範囲とするのが一般的です。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.事業体の売却やM&Aなどにより組織の範囲が変わった場合はどのように対応すればよいでしょうか。
範囲が変わった場合は、その範囲に従って算定を行うことになりますが、過去の排出量について新しい評価範囲で算定しなおす必要はありません。また、年度の途中などで範囲が変わる場合は、途中から組織範囲を変更することが原則になりますが、次年度から算定に含める場合も存在します。算定の工数に応じて判断してください。
サプライチェーン排出量の経年変化を把握する目的で、組織範囲を一定にしたい場合はその範囲と理由を明示すること推奨されます。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.サプライチェーン排出量の算定でカーボンクレジットによるオフセットは反映できますか。
GHGプロトコルのサプライチェーン排出量の算定にはオフセットは反映することはできません。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.サプライチェーン排出量算定は自社で算定して、取引先でも算定するため二重計上にならないでしょうか。
自社のスコープ1、2が取引先のスコープ3になるといったように、サプライチェーン排出量はその定義上、多重に計上される仕組みとなっています。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位等で使われるCO2eqの”eq”はどのような意味でしょうか。
“eq”は”equivalment(同等の)”の略として用いられています。環境への影響はCO2やメタン、一酸化二窒素など種類によって異なりますが、これらを把握・比較しやすくするためにCO2相当に変換した数字になります。CO2eqへの変換の際は地球温暖化係数という数字が使われます。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位データベースが更新された場合に、最新のバージョンで算定しなおす必要がありますか。
算定対象年度において、その時点の最新の原単位の利用が求められていますが、過去分の再算定は不要です。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.地球温暖化係数とはなんでしょうか。
環境への影響はCO2やメタン、一酸化二窒素など種類によって異なりますが、ばらばらの単位だと把握や比較が難しいため、単位をそろえるための係数が地球温暖化係数です。
参考情報:算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧
Q.カーボンクレジットとはどのようなものでしょうか。
カーボンクレジットは温室効果ガス(GHG)の削減・吸収量に価格を付けて取引可能にすることで、脱炭素社会を進める仕組みです。詳細は「カーボンクレジット」とは?その種類と市場の最新動向をご覧ください。
スコープ1の算定に関する質問
Q.ガソリンの排出係数は何を利用すればよいでしょうか。
ガソリンの排出係数は算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧の[液体化石燃料]-[揮発油]の排出係数を使用します。
スコープ2の算定に関する質問
Q.スコープ2を算定する際に電気事業者別排出係数の「基礎排出係数」と「調整後排出係数」のどちらの係数を使用すればよいでしょうか。
「基礎排出係数」は、電気事業者が発電時の燃料燃焼に伴い排出されたCO2(基礎二酸化炭素排出量)を小売りした電気量で割って算出したものになります。「調整後排出係数」は基礎二酸化炭素排出量に対し、再生可能エネルギーの買い取りやカーボンオフセットを調整したものになります。
GHGプロトコルのCO2排出量を算定する際には、より実態に即した「調整後排出係数」を用いることが好ましいと考えられています。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.省エネ電力証書とはなんでしょうか。
「再エネ電力証書」とは、再エネ電力が持つ「再エネで発電された価値」を切り出して、取引できるようにしたものです。基本的に、これらはkWh単位で取引されます。再エネ電力証書を自社の電力に適用した場合、その電力の出自は「再エネ由来」に上書きされるので、排出量がそもそもゼロとなります。これは発電時の排出をオフセットしている訳ではなく、再エネ電力を調達したと考えるものです。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
スコープ3の算定に関する質問
Q.各カテゴリについて、どこまで細かく算定すればよいでしょうか。
算定の目的によって異なるため一概には言えません。概算を把握するという目的であれば、会計データを使って金額での算定で満たせるケースが多いですし、具体的に削減に取り組む段階であれば物量に切り替えたり、一次データの取得が必要になるといったように、算定目的に応じて必要な精度は変わります。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.カテゴリに該当する活動が無い場合はどう扱えばよいでしょうか。
該当する活動がないことを示したうえで算定対象外とします。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.カテゴリを除外する際の基準は何がありますか。
「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」で下記のように定義されています。
・該当する活動がないもの
・排出量が小さくサプライチェーン排出量全体に与える影響が小さいもの
・事業者が排出や排出削減に影響力を及ぼすことが難しいもの
・排出量の算定に必要なデータの収集等が困難なもの
・自ら設定した排出量算定の目的から見て不要なもの
情報開示の際には、どのような理由でどの範囲を算定したか(算定対象外としたか)を明示する必要があります。
参考情報:環境省:サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する 基本ガイドライン (ver.2.6)
Q.同一のカテゴリ内で物量ベースと金額ベースを使い分けるなど、複数の算定ロジックが混在してもよいでしょうか。
混在しても問題ありません。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.スコープ3に「その他」というカテゴリが用意されていますが、どのような活動が該当しますか。
企業活動に何らかの関係を持つカテゴリ1 から15 では範囲となっていない排出を自由に算定・情報提供するためのカテゴリです。このカテゴリには、従業員や消費者の家庭での日常生活における排出や、組織境界に含まれない資産の使用に伴う排出、会議、イベント参加者の交通機関からの排出などが挙げられます。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ1:購入した製品・サービス」の算定に関する質問
Q.カテゴリ1の算定で排出原単位データベースの「5産連表DB」を見ているのですがどの部門を選択すればよいのか分かりません。どのように判断すればよいでしょうか。
排出原単位データベースの「5産連表DB」では情報量が少なく、判断が難しい場合があります。そのような場合は、元になっている「産業連関表」の「第3部 産業連関表で用いる部門分類表及び部門別概念・定義・範囲」をキーワードで検索したり、該当しそうな部門の分類を上や下からたどってみるとヒントが得られる場合があります。
参考情報:産業連関表 2015年版の第3部 産業連関表で用いる部門分類表及び部門別概念・定義・範囲
Q.カテゴリ1:購入した製品・サービスにするか、カテゴリ2:資本財にするかはどこで判断すればよいでしょうか。
財務会計上、固定資産として扱っているものをカテゴリ2として扱います。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位データベースの「生産者価格」と「購入者価格」の違いはなんでしょうか。
「生産者価格」は生産者が出荷する時点での販売価格、「購入者価格」は消費者が購入する価格で流通コストを含んだ価格になります。算定対象事業者が生産者から購入している場合は「生産者価格」、商社や小売を介して購入する場合は「購入者価格」の排出原単位を使用します。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.海外から製品を購入している場合、カテゴリ1の原単位はどれを用いればよいでしょうか。
排出原単位データベースの「b海外DB一覧 (新)」から適切なデータベースを選定し、選定したデータベースから適切な排出原単位を選定して算定するのが理想です。
しかし、海外のデータベースの利用は難易度が高いため、国内の排出原単位を用いて算定する場合が多いです。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.調達金額の中に輸送費が含まれているのですが、輸送部分の活動量はどのように算定すればよいでしょうか。
前提として、排出原単位データベースの「5産連表DB」は、輸送に伴う排出はカテゴリ4で算定する前提のため、輸送段階を除いた排出係数となっています。
そのため、調達金額に輸送費が含まれている場合の輸送部分の活動量の算定には下記のようなアプローチがあります。
・輸送に関する金額が分離できれば「5産連表DB」の輸送に関する原単位を用いて算定する。
・調達品の重量が分かる場合はシナリオを用いてトンキロ法で算定する。
・国立環境研究所「購入者価格基準のグローバル環境負荷原単位」を用い、輸送段階を含んだ原単位を用いて算定する。
・調達金額に含まれる物流分が除外要件(排出量が小さくサプライチェーン排出量全体に与える影響が小さいもの、事業者が排出や排出削減に影響力を及ぼすことが難しいもの等)に該当する場合は、輸送費を含む金額で算定する。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位データベースの「5産連表DB」にある「分類不明」はどのような時につかうのでしょうか。
産業連関表での「分類不明」は「他のいずれの部門にも属さない財・サービスの生産活動」および「他の列及び行部門の推計上の誤差の集積部分としての役割」とされています。
どこに分類して良いかわからない場合に選択するものではないのでご注意ください。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ2:資本財」の算定に関する質問
Q.資本財を算定する場合に無形資産は含めますか。
知的財産や人的財産などの無形資産は、通常固定資産として計上されることもなく算定も不要です。だたしソフトウェアは無形資産ですが固定資産として計上され算定対象となります。このように無形資産でも、固定資産として計上されるものは算定対象となります。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位データベースの「6資本財」はどのように見ればよいでしょうか。
「6資本財」では、取得した資本の種類ではなく、資本形成部門の排出係数をかけることで算定します。例えば、購入した資本が「乗用車」だったとしても、算定事業者の業種が「通信」であれば、「通信」の排出係数を利用します。算定対象事業者が複数の事業を扱う場合は、事業部門やグループ会社等の業種に応じて適用する排出原単位を選択することが推奨されます。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.排出原単位データベースの「6資本財」にある「分類不明」はどのような時につかうのでしょうか。
産業連関表での「分類不明」は「他のいずれの部門にも属さない財・サービスの生産活動」および「他の列及び行部門の推計上の誤差の集積部分としての役割」とされています。
どこに分類して良いかわからない場合に選択するものではないのでご注意ください。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ3:スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動」の算定に関する質問
「カテゴリ4:輸送・配送(上流)」「カテゴリ9:輸送・配送(下流)」の算定に関する質問
「カテゴリ5:事業からでる廃棄物」の算定に関する質問
Q.排出原単位データベースの「8廃棄物【種類・処理方法別】」には産業廃棄物の排出原単位のみ記載がありますが、一般廃棄物の排出量はどのように算定すればよいでしょうか。
種類や処理方法が把握できる場合は、産業廃棄物と同様に種類や処理方法別の原単位で算定します。オフィスから生じるさまざまなごみなど、種類ごとの重量が把握できない場合は、「紙くず」など代表的な種類に寄せて算定する方法もあります。また、処分料金しか把握していない場合は、排出原単位データベースの「5産連表DB」の「廃棄物処理(公営)」の原単位を用いて算定します。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ6:従業員の出張」の算定に関する質問
Q.「カテゴリ6:従業員の出張」では、どこまでの従業員を対象とすればよいでしょうか。
「常時使用する従業員」は下記のように例示されています。
算定する年の前年4月1日時点※で、期間を定めずに使用されている者もしくは一ヵ月を超える期間を定めて使用されている者(いわゆる「社員」等である期間が連続して一ヵ月を超える者)または同年の2月および3月中※にそれぞれ18日以上使用されている者(嘱託、パート、アルバイトと呼ばれている者も含まれる場合があります)。
※事業者の会計年度単位など異なる期間で算定する場合は、別の時点の指定も可能です。
常時雇用される従業員として数える例
△:役員(一定の職務につき、一般社員と同じ給与規則によって給与を受ける場合はカウント)
〇:正社員等
×:臨時雇用者
×:他への派遣者(出向者)
×:別事業者への下請労働
〇:他からの派遣者(出向者)
〇:別事業者からの下請労働
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ7:従業員の通勤」の算定に関する質問
Q.「カテゴリ7:従業員の通勤」では、どこまでの従業員を対象とすればよいでしょうか。
「常時使用する従業員」は下記のように例示されています。
算定する年の前年4月1日時点※で、期間を定めずに使用されている者もしくは一ヵ月を超える期間を定めて使用されている者(いわゆる「社員」等である期間が連続して一ヵ月を超える者)または同年の2月および3月中※にそれぞれ18日以上使用されている者(嘱託、パート、アルバイトと呼ばれている者も含まれる場合があります)。
※事業者の会計年度単位など異なる期間で算定する場合は、別の時点の指定も可能です。
常時雇用される従業員として数える例
△:役員(一定の職務につき、一般社員と同じ給与規則によって給与を受ける場合はカウント)
〇:正社員等
×:臨時雇用者
×:他への派遣者(出向者)
×:別事業者への下請労働
〇:他からの派遣者(出向者)
〇:別事業者からの下請労働
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.自動車で通勤する従業員に対して支払っている通勤時のガソリン代補助について、どのように排出量を算定すればよいでしょうか。
燃料の使用量が分かっている場合は、排出原単位データベースの「2輸送【燃料法】」の排出係数を利用して算定します。
燃料使用量が分からず金額のみ把握できる場合は、対象期間中の平均単価で割って使用量に変換してから算定します。
対象期間中の平均単価は「資源エネルギー庁:石油製品価格調査」から取得が可能です。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.通勤に関する排出量の算定の際に利用する都市区分の定義について教えてください
排出原単位データベースの「14従業員【勤務日数】」に下記のように記載されています。
<都市区分の定義>
大都市:政令指定都市および東京都区部
中都市:大都市を除く人口15万以上の市
小都市A:人口5万以上15万未満の市
小都市B:人口5万未満の市
また、海外の場合は小都市Bを代用して算定するのが良いとされています。
「カテゴリ8:リース資産(上流)」の算定に関する質問
Q.リース資産(上流)において、リースして利用している複合機やパソコン等の稼働による排出量はスコープ1、2から分けて算定する必要がありますか。
スコープ3は「直接排出量、エネルギー起源間接排出量以外の事業者のサプライチェーンにおける事業活動に関する間接的な温室効果ガス排出量」と定義されており、スコープ1、2で算定されていればスコープ3で算定する必要はありません。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
「カテゴリ10:販売した製品の加工」の算定に関する質問
「カテゴリ11:販売した製品の利用」の算定に関する質問
Q.自社はソフトウェア製品を販売しています。ソフトウェアの場合「カテゴリ11:販売した製品の使用」はどのように算定すればよいでしょうか。
ソフトウェア稼働時の排出は間接使用のため算定は任意となります。算定する場合は、ソフトウェアを動作させる電子機器のエネルギー消費と、当該電子機器の標準的な仕様シナリオ(1日当たり使用時間)から推計します。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.販売する製品の種類が多く、「カテゴリ11:販売した製品の使用」の推計に多くの手間がかかります。簡易化する方法はないでしょうか。
取り扱う商品をいくつかの製品群に分類し、各製品群の中で代表製品を選定して排出量を算定し代表値とします。次に、該当の製品群をすべて代表製品として扱い、代表値を用いて排出量を算定します。このようにすることで、製品ごとに推計するより遥かに簡易な算定が可能になります。
ただし、恣意的に過小評価をしたと不当な評価を受けないように、売上額が多い、売上数が多いなど、代表製品の選定根拠を明示しておくことが必要になります。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.「カテゴリ11:販売した製品の使用」のシナリオはどのように設定すればよいでしょうか。
シナリオは製品仕様などから設定することができます。
例えば、製品保証の有効期間を生涯使用期間として、使用頻度、使用時間、使用時の消費電力から1台当たりの生涯排出量を求め、販売数を乗じることで、対象製品の算定を行うというイメージです。
シナリオは各社独自に設定することが可能ですが、業界団体等にて定められたものがある場合は、それに基づいた活動量を設定することが望まれます。
また、算定結果を開示する際には使用したシナリオも合わせて開示します。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.「カテゴリ11:販売した製品の使用」において、使用時の消費電力量(kWh)や電力会社やメニューが分かる場合には、実測値と電力会社・メニュー別の排出係数を利用して算定してもよいでしょうか。
より実態に近い形になりますので問題ありません。
なお、カテゴリ11では生涯排出量を算定する必要がありますので、年間の実績値が取れる場合は、製品寿命(年)を乗じて算定する必要があります。
また、把握できる実績値が1年に満たない場合は、年間になるように調整する必要がありますが、季節ごとに使用方法に偏りがあるような場合は、その偏りも考慮して算定する必要があります。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集
Q.同じ製品を販売とリースで提供していますが、算定時にどのような違いがありますか。
販売の場合は、「カテゴリ11:販売した製品の使用」にて、販売時に生涯排出量を計上します。
リースの場合は「カテゴリ13:リース資産(下流)」にて、リースした製品の1年間の稼働による排出量を算定します。
販売でもリースでも製品の使用形態等に差がない場合は、すべてカテゴリ11として生涯排出量を計上することも可能です。
参考情報:環境省:サプライチェーン排出量算定におけるよくある質問と回答集