“未来の働き方を実現するイノベーション環境の実現”に向けたペーパーレス化への取り組み
2022.8.3 学校法人追手門学院/財務課 山口 寛晃 様・神谷 聡子 様
学校法人追手門学院
財務課 山口 寛晃 様 神谷 聡子 様
利用プラン:invox受取請求書 ベーシックプラン
受取請求書枚数:800〜900件/月
仕訳データ連携:標準形式をカスタマイズ
学校法人追手門学院について
学校法人追手門学院は1888年に創立した、大阪市中央区を発祥とする総合学園です。
「独立自彊・社会有為」を教育理念に、こども園から大学・大学院までを運営し、地域社会、国家および国際社会において、指導的役割を果たしうる人間の育成をめざしています。
学校運営の中では本学を取り巻く環境の改善に向け、中期経営戦略として「ブランド戦略」、「教育」、「研究・社会」、「組織・環境」、「財政」など多方面にわたる5つの戦略ドメインを打ち出して活動しています。
その中の「教育」のドメインにおいては、オンライン授業の導入や、ラーニングマネジメントシステムの導入を通し、デジタルを活用した教育環境への変革を推進しています。
その他、「組織・環境」のドメインでは、学内の組織機能を最大化するためにICT機器の導入や、多種多様な人材を雇用することで多様性を活かした組織戦略を打ち立てています。
“ペーパーレス”と“テレワーク”2つの課題解決へ向け動き出す
本学では「未来の働き方を実現するイノベーション環境の実現」に向けプロジェクトチームをつくって、業務のデジタル化や諸制度の導入などを進めていました。
そういった動きの中で、2025年に大阪府茨木市の北部に位置する現キャンパスからJR総持寺駅前の新キャンパスへの事務機能の移転が決まりました。移転先で書類を保管するスペースが十分に確保できないこともあり、ペーパーレス化の推進を加速させる必要がありました。
学校法人は各省庁や監査法人から監査や調査を受けることが多く、指定された書類を準備することに多大な労力がかかるという課題があり、電子化することで検索容易性を高める必要があることも課題の一つでした。
また、「紙」での業務処理は事務職員のテレワーク推進の大きな阻害要因となっていました。電子化を進めれば、それらの課題を一気に解決できると考えていました。
そこに電子帳簿保存法の改正という外的要因が加わり、その対応のためスケジュールを少し前倒して、まず「請求書の電子化」を検討する事となりました。
従来のリソースやフローを活かしながらinvoxを導入し、
期待通りの効率化を実現
電子帳簿保存法に対応したシステムを導入するにあたり10社程度の比較検討を行い、トライアルも実施しました。
証憑のスキャンやアップロードも含めて一括で委託できるサービスもありましたが、最終的にinvoxの導入を決めました。
本学では既に証憑のスキャンやアップロード業務を委託していたので、そのリソースやフローを活かしながら、スムーズに新しいシステムに移行できることを求めていました。その点invoxは柔軟な運用が可能で、請求書に特化した検索項目も用意されており、画面も見やすく、アップロード方法が多岐にわたるなど、一番現場のニーズとマッチしていました。コスト面でも、無駄がなく必要な機能を利用できることも導入のポイントとなりました。
導入後4カ月間で約3,800枚の請求書が届く内、500枚近くは本学の子会社から直接invoxへアップロードしてもらっており、早々に効率化を実感しています。
また、学内では経理部門だけでなく申請部署でも導入効果を感じています。
各部署から直接invoxへアップロードできるようになった事で窓口に書類を持ってくるというアナログな作業の工数を大幅に削減できました。同時に電子化されることで提出した証憑をいつでもinvox上で検索できるようになり、申請部署で提出書類のコピーを残しておく必要がなくなったのも大きな改善の一つです。
厚い信頼を寄せる、オンラインサポート体制
導入初期は少し戸惑うスタッフもいたかと思いますが、サポート面に非常に満足しています。特にチャットサポートが本当に素晴らしいと感じました。
対面サポートがないという点を導入検討時に懸念していたのですが、チャットサポートの対応はサポート担当者の都合によらないからこそ、いつでもどんな質問でも気軽にすることが可能で、過去の質問内容もきちんと共有されており、迅速に課題解決できる体制が構築されているので、本当にinvoxを導入して良かったと思っています。
初期設定も非常にユーザーフレンドリーな設計になっているので、導入時の負担も減らせました。
未来に向けて学校法人特有の課題をデジタルの力で解決へ
現在invoxは、法人と大学部門で導入完了しました。今後は併設校にも順次水平展開して導入していきたいと考えています。ただ、法人・大学部門と違って併設校は学校ごとに運用フローが異なることもあり、導入に際しては多くの検討課題を解決する必要があります。
また、学校法人特有の研究費の管理は今後の検討課題です。大学の教員がそれぞれの研究テーマ毎に多種多様な物品等を様々な業者から購入するため、取引ごとに業者からの多くの請求書が発行され煩雑な上に、研究費は外部資金を活用していることも多く、関係各省からの要請で証憑の保存ルール等が定められています。それらを踏まえながらどう仕組み化して効率化していくか、教員にも協力を仰ぎ一丸となって解決しなければならない課題です。
請求書の電子化以外では、デジタルフロント、つまりフロント業務のデジタル化を大きなテーマとして着手し始めています。例えば、学生対応の窓口業務は、何百人もの学生に対して同じ時期に同じような質問に回答するケースが多く、デジタル化を進めることで、効率化やテレワーク推進の余地が大きいと同時に学生の利便性も向上するのではと感じています。
今後、invoxの併設校への水平展開や活用を進めて効率化することと並行して、そうした様々なデジタル化にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。