【経費精算を自動化】AI OCRで領収書処理を効率化する仕組みとメリットを解説
経費精算を行う従業員にとって、日々の経費精算で最も時間を取られるのが領収書の入力・確認作業です。
1枚ずつ日付や金額を手入力するのは非効率で、入力ミスも発生しがちです。
こうした課題を解決する技術として注目されているのが、OCR(光学文字認識)やAI OCR(人工知能を活用した文字認識)です。
本記事では、領収書OCR・AI OCRの仕組みや違い、経費精算における活用メリットをわかりやすく紹介します。
目次
領収書OCRでできることとは?
入力作業を自動化し、経理の負担を軽減
OCR(Optical Character Recognition)は、紙や画像に印字された文字を読み取り、データ化する技術です。
領収書に記載された「日付」「金額」「店名」「支払方法」などを自動で抽出し、入力作業を不要にします。
これにより、手入力ミスを防ぎながら、経費精算のスピードを大幅に向上できます。
スキャンやスマートフォン撮影から直接データ化できるため、社員の申請工数も削減されます。
「文字を読む」から「データ化する」までの流れ
OCRの処理は、大きく3段階で構成されます。
- 画像取得: スキャナやスマホで領収書を撮影。
- 文字認識(OCR処理): 画像内の文字を解析しテキスト化。
- データ構造化: 日付・金額・店舗名などを項目ごとに分類。
従来OCRの課題点
固定レイアウトには強いが、自由なフォーマットには対応しづらい
従来のOCRは、読み取り箇所をあらかじめ指定しておくことで高い精度を発揮する仕組みでした。
そのため、請求書や申込書などのようにレイアウトが固定された帳票では効果的に動作します。
一方で、店舗ごとに形式が異なる領収書やレシートのような自由レイアウトには不向きでした。
OCRは文字の認識に特化しており、「どの項目が金額なのか」「どこが日付なのか」といった意味までは理解できません。
つまり、OCRは「文字を読む」ことはできても、「レイアウトを理解して判断する」ことができない技術でした。
この課題を解決するために登場したのが、人工知能を組み合わせたAI OCRです。
AI OCRでできることと進化のポイント
AIがレイアウトを理解し、データ化を自動化
AI OCRは、従来のOCRに人工知能(AI)を組み合わせた技術です。
OCRが読み取った文字データをもとに、AIがその内容や位置関係を解析し、項目ごとに分類・構造化します。
主な特徴は以下の通りです。
- フォーマットの自動判別: 店舗や企業ごとに異なる領収書レイアウトを自動認識。
- 項目の自動抽出: AIが文脈を解析し、「金額」「日付」「店舗名」などの項目を自動識別。
- 継続学習による精度向上: データを学習し続けることで、分類・抽出精度が向上。
- 非定型帳票への対応: 領収書やレシートなど、自由レイアウトにも柔軟に対応。
つまり、OCRが「文字を読む」役割を担い、AIが「意味を理解して分類する」役割を果たすことで、
AI OCRは経費精算のデータ化をより正確かつ自動的に行うことが可能になりました。
AI OCR導入の主なメリット
経理DXを加速する次世代の自動化ツール
- 入力作業の削減: 人手による入力工数を大幅削減。
- 項目識別の自動化: 金額・日付・取引先などをAIが自動判定。
- スピードアップ: 登録から承認までの時間を短縮。
- 内部統制の強化: 証憑データをクラウド管理し検索性を向上。
- 法令対応: 電子帳簿保存法に準拠した保存形式で安心運用。
AI OCRは、単なる文字認識ツールではなく、経理DXの中核を担う技術です。
まとめ:AI OCRで経費精算を「入力しない業務」へ
OCRが「文字を読む」技術だとすれば、AI OCRは「内容を理解して自動処理する」技術です。
領収書処理の自動化により、経理・社員双方の負担が軽減し、業務のスピードと精度が飛躍的に向上します。
しかしながら、
データ化だけでは業務は改善しません。データ化した情報をどのような業務フローで扱うかによって業務効率が変わります。
invox経費精算では、領収書の受領から保存・承認までを一元管理し、経理業務を効率化できますので、ぜひお気軽に個別相談会をご予約ください。
